Illustrator
Illustrator
Adobe Illustrator™は2D描画とページのデザインを行う製品です。ユーザーは開いたパスや閉じたパスを生成したり、テキストを追加したりできます。パスは一連の結合セグメントで定義されます。各セグメントは直線や曲線を描くベジェセグメントとして指定できます。パスをソリッドカラーやパターンで塗りつぶすことができます。Illustratorのテキストエレメントをポイント上やパスの内部、またはパスに沿って配置できます。Illustratorファイル形式はPostScript®ページ記述に全パスと全テキストエレメントのジオメトリや属性を記述します。form•ZにインポートするときはIllustratorファイル内のPostScriptコマンドを解釈してモデリングオブジェクトを生成します。現在、form•Zではバージョン3~8のIllustratorファイルの入力および、バージョン3のIllustratorファイルの出力が可能です。
Illustratorのパスは直線セグメントと曲線のベジェセグメントで作成されています。モデリング環境にインポートすると、Illustratorのパスは混成曲線として作成されます。
Illustratorファイル形式の2次元特性とform•Zモデリング構造の3次元性質を考慮すると、モデリング環境から出力できるのはモデリングシーンの2次元画像だけであり、モデリング環境へ入力できるのはサーフェースオブジェクトだけとなります。
総合的なページのデザインプログラムであるIllustratorには多種多様なテキスト属性があります。属性の中にはモデリングプログラムの領域を超えているものもあるので、form•Zでサポートしていないことがあります。テキストエレメントが入力されるとき、これらの属性はform•Zテキストの生成には使用されません(無視されます)。さらに、Illustratorテキストはパラメトリック形式と最終形式で保存されます。画面に表示されるのは最終形式です。form•ZではIllustratorテキストパラメータのいくつかをサポートしていないため、入力時にはテキストの最終形態表現が使用されます。すなわち、同じ属性を共有するテキストエレメントのすべての部分は独立したform•Z要素として生成されます。Illustratorにはパスの形状に沿ったり、パスのエリア内を埋めたりするテキストもあります。form•Zへインポートすると、パスのコーナーでベンドしたり、新しいラインを囲んだりするテキストの各パーツは、form•Zでは個別のテキストオブジェクトとして生成されます。
Illustratorファイルのインポート
Illustratorファイルは標準的な方法でform•Zのモデリング環境にインポートされます。[取り込みオプション:Illustrator]ダイアログには共通オプションと次のような形式固有のオプションがあります:
[グループの状態を保持]:このオプションが使用できるのはモデリングプロジェクトへインポートするときだけです。このオプションを選択すると、Illustratorファイルでグループ化されているエレメントはform•Zに取り込まれるときにグループ化されます。このオプションを選択しないと、グループは生成されません。
[現在の基準平面上に配置]:選択すると、Illustratorファイルにある2Dデータを(任意の平面であっても)現在の基準平面に配置します。このオプションをオフにすると、IllustratorデータをワールドXY平面に配置します。
[テキストエレメントからオブジェクトテキストを作成]:オンにすると、テキストオブジェクトをインポートしたIllustratorファイルにあるテキストエレメントから作成します。
[スムーズオブジェクトとして取り込む]:オンにすると、曲線をスムーズオブジェクトとしてインポートします。これがデフォルトです。このオプションを大規模ファイルに対して選択すると、インポートにかかる時間が大幅に増える可能性があります。このオプションをオフにすると、エンティティをすべてファセットでインポートします。
Illustratorファイルのエクスポート
form•Zウィンドウの内容は標準的な方法でIllustratorファイルとして出力することができます。[書き出しオプション:Illustrator]ダイアログには共通オプションしかありません。
Illustratorファイルを保存すると、アクティブなウィンドウに表示されているものをエクスポートします。モデリングウィンドウがアクティブなときはモデリングオブジェクトの3D表示ではなく、画面に表示されている2D画像をエクスポートします。ただし、Adobe Illustratorはピクセル画像をサポートしていないので、ピクセルベースのレンダリングはエクスポートできません。