ライトの測定
ライトの測定
物理学では基本的な測定単位はパワーです。これは単位時間あたりのエネルギーを表します。光の算出ではパワーを使用して、光源により使用される電気エネルギー量を示します。電気エネルギーはワット(ボルト×アンペア)で測定します。 ワットそのものは光源から放射される光量は示しません。光量を測定するには、光に供給される電力量のうち可視放射に変換される量を特定する必要があります。これを効率といいます。効率とワット数を組み合わせて、光の出力パワーを示します。たとえば、効率が40%の60ワット電球は24ワットの光エネルギーを放射します。
光束は光源から放射される単位時間あたりの光エネルギー量です。光束の単位はルーメンです。この単位は照明器具や電球の製造業者が光の出力パワーを示すためにしばしば使用します。たとえば、一般的な60ワットの白熱電球は800ルーメンです。光源をワットで示す場合とは異なり、ルーメンは光源の明るさを直接示します。つまり、放射されるエネルギー量を表します。
光度はある方向に光源から放射される単位時間あたりの光エネルギー量です。光度の単位はカンデラです。光束が光の出力全体を示すのに対して、光度はある方向への光の強さを示します。この測定では光の容積測定の形状も考慮しています。
たとえば、一般的な電球は球状に光を放射していて、光の強さはすべての方向で等しくなっています。説明を簡単にするため、電球のソケット方向には光が放射されていないことは無視します。この電球の光束が1000ルーメンの場合、光度は1000を光の容積測定の角度、ここでは電球の形状が球であるため4×πで割って計算することができます。したがって、光度は約80カンデラになり、これが一方向への光の強さを示します。次に、同じ光束の反射板型の電球を考えます。この電球の容積測定の形状は球体の円錐領域で近似することができます。この円錐の容積測定の角度が球の1/4であるとします。この光源の光度は360カンデラになります。つまり、反射型の電球の光束が同じ1000ルーメンの場合、光エネルギーはより狭い領域に集中するため、光度は大きくなります。RenderZoneでは光源の出力エネルギーを指定する際に3つの量すべてを使用することができます。
[輝度]:面に投射された光エネルギーのうち、周囲に反射される光の一方向あたりの量を面積ごとに示します。単位は1平方フィートまたは1平方メートルあたりのカンデラ数です。
[照度]:面に投射される単位面積あたりの光束(ルーメン)を示します。単位はルクス(ルーメン/平方メートル)またはフットカンデラ(ルーメン/平方フィート)です。照度は面の単位面積あたりの光の強さを決定する際に便利な単位です。たとえば、室内空間の照明を設計する際に、作業デスク上で十分な光量を確保して適切な作業環境を実現するため、設計図では作業デスク上の光の強さをルクスまたはフットカンデラで指定します。
[RenderZoneオプション]ダイアログで[分析]チェックボックスをオンにすることによって、シーン中の面の輝度と照度を色表示で可視化することができます。これに関しては、このマニュアルの「照明」セクションで説明しています。