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formZ 10 発売のご案内


Appleシリコンチップに対応した待望のformZ 10がいよいよ発売開始となります。
formZ 10の新機能についてはこちらをご覧ください。

30日間使用できるformZ 10体験版をご用意いたしました。ご希望の方は、こちらからお申し込みください。

V-Ray6 for formZ 発売のご案内


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ラジオシティレンダリング

ラジオシティレンダリング

RenderZoneではラジオシティレンダリング機能を使用して、シーンの光の状況を正確にシミュレーションし、レンダリングに適用することができます。

ラジオシティ解析は熱工学で面間の熱エネルギー伝達をシミュレーションするために使用されていました。近年のコンピュータグラフィックスの進歩とともに、ラジオシティは面間の光伝達をシミュレーションするためにも使用されるようになりました。実際には、ラジオシティはある環境における光の拡散を物理的に正確な方法でシミュレーションします。このシミュレーションを具体化したラジオシティ解析はシーン中のすべての面上の光源からの光の拡散および面で反射して他の面を照らす光を表現します。レイトレーシングやZ-バッファとは異なり、ラジオシティそのものはレンダリングアルゴリズムではありません。ラジオシティはシーンの照明モデルを正確に表現したものです。このモデルを作った上で、レイトレーシングまたはZ-バッファによるレンダリングを実行します。RenderZoneでは、これを実行するために[RenderZone*]レンダリングモードをラジオシティソリューションに適用します。また、ラジオシティ解析により、[シェーディング]レンダリングモードでOpenGLレンダリングを行うこともできます。

[RenderZone]レンダリングモードにはグローバルイルミネーションと呼ばれる手法が数多く用意されています。この手法の1つがファイナルギャザリングというアルゴリズムです。ファイナルギャザリングはラジオシティほど正確ではありませんが、反射光を独自の計算方法で計算します。ファイナルギャザリングは照明の品質を上げるために、照明に最低限の設定のラジオシティ解析を適用し、非常にリアルな画像を作成することができます。このとき、直接ラジオシティ解析を使用してレンダリングした場合に現れることがあるアーティファクトは発生しません。

ラジオシティを使用しないレンダリングでは単純な照明モデルを使って環境下での光の相互作用をシミュレーションします。このようなレンダリングでは、ピクセルでの光の強さはピクセルの位置から光源へ光線を逆に投影することで計算します。そのピクセルでの光の強さは光の強さの減衰を考慮し、ピクセルと光源の距離により決定されます。この光線がピクセルと光源の間にある面で遮られる場合、ピクセルは影に入り、ピクセルは照らされません。この方法でレンダリングされたシーンでは、光源からの光線が直接到達するピクセルだけが照らされます。他のすべてのピクセルにもある程度の光の強さを与えるため、一定の環境光が全体に追加されます。この環境光は面で反射する光を模したもので、他の面を間接的に照らします。一定の環境光だけで照らされたシーンでは強さが均一となります。レンダリングの結果が人工的に見えるのはこれが原因です。

ラジオシティ解析は面での光の反射による光の拡散を計算して、この環境光を正確にシミュレーションします。その二次照射により、ラジオシティを使用したレンダリングでは優れたリアリズムが実現されます。

ラジオシティ解析は視点に依存しません。つまり、いったんラジオシティ解析が完了すれば、光の強さを再計算することなく、レンダリングを何度でも生成することができます。その結果、処理するジオメトリ量が同じ場合はラジオシティを使用したレンダリングの方が単純な照明モデルを使用したレンダリングよりも大幅に高速になります。