ラジオシティコマンド

ラジオシティコマンド

ラジオシティオプション...

このコマンドを選択すると、[ラジオシティオプション]ダイアログ(「ラジオシティの共通パラメータ」セクションおよび図6.3.1を参照)が表示されます。このダイアログボックスは次の2つのメニューコマンドを使用して表示することもできます。

ラジオシティの初期化*/ラジオシティの読み込み*

この項目は以前のラジオシティ解析を保持しているかいないかによって、どちらかの名称が表示されます。初めてラジオシティ解析を生成する場合は[ラジオシティの初期化*]が表示されます。既に保持しているラジオシティ解析を更に処理する場合は[ラジオシティの読み込み*]が表示されます。どちらの場合もこの項目を選択すると、ラジオシティモードがアクティブになります。ラジオシティを初期化すると、[ラジオシティオプション]ダイアログで指定したパラメータに基づき、シーンのすべてのオブジェクトからメッシュパッチが作成されます。プロジェクトはこの時点で固定され、モデルを修正することができなくなります。また、シーンの内容は変更できなくなり、オブジェクトとレイヤは各々の表示/非表示も変更することができなくなります。ラジオシティモードであることを示すため、使用できないツール、メニューコマンド、パレットはグレー表示になります(図6.1.6参照)。

図6.1.6: ラジオシティを初期化したアプリケーション環境

[ラジオシティの初期化*]コマンドの選択後に、いつでもこのコマンドを再選択して、[ラジオシティオプション]ダイアログで設定したパラメータの修正などを実行することができます。ラジオシティ解析の開始前にこのコマンドを選択すると、最初のメッシュが再度生成されます。処理の開始後にこのコマンドを選択すると、それまでの処理を破棄してから再度初期化が実行されます。

ラジオシティ解析は任意の視点を設定できるため、視点制御に関係するツールおよびメニューコマンドを使用することができます。

ラジオシティ解析を生成*

このコマンドを選択すると、ラジオシティ解析が開始されます。[ラジオシティの初期化*]を実行してから[ラジオシティ解析を生成*]を選択すると、ラジオシティ解析がすぐに開始されます。それ以外の場合はラジオシティの初期化を行います。ラジオシティ解析を開始すると、パッチの光の強さの反復が連続的に実行されます。プログレスバーが表示され、その時点でシーンに存在するメッシュポリゴン数およびユーザが指定したレベルに対する処理の進度を示します。指定した間隔ごとにシェーディングまたはワイヤーフレームのレンダリングにより、その時点までの処理結果が表示されます。シェーディングレンダリングでは計算済みのパッチの光の強さを基にして、シーン中のオブジェクトの拡散反射を算出します。ラジオシティ解析は、プログレスバーの[停止]ボタンをクリックするか、[停止]に割り当てられたショートカットキーを使用して、いつでも停止することができます。

ラジオシティの終了

このメニューコマンドは、最初はグレー表示になっています。[ラジオシティの初期化*]または[ラジオシティ解析を生成*]コマンドを選択してラジオシティメッシュを初期化すると有効になり、選択可能になります。選択すると、ラジオシティモードが終了し、すべてのツール、パレット、メニューコマンドが使用可能になります。

[停止]ボタンをクリックするかショートカットキーを使用してラジオシティ解析を停止した後は、[ラジオシティ解析を生成*]メニューコマンドを選択して処理を再開することができます。一般的には、[ラジオシティオプション]ダイアログでパラメータを変更する場合やレンダリングのプレビューやプログレスバーの情報から判断して処理を微調整する場合に処理を停止します。また、最終的なレンダリングまたはリアルタイムレンダリングを生成するために、十分有効な結果が得られたときにも処理を停止する場合があります。

ラジオシティ解析を中断する際には、その状態で処理を保存し、後で処理を再開することができます。つまり、[ラジオシティの終了]を実行するときかプロジェクトを切り替えるときに処理内容を一時ファイルに書き込んで保存しています。また、[保存][別名で保存...]を実行して、処理内容をプロジェクトとともに保存することもできます。これらのオプションをアクティブにする/しないは[プリファレンス]ダイアログ内の[ラジオシティ]の部分(図6.2.1)で設定します。