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formZ 10 発売のご案内


Appleシリコンチップに対応した待望のformZ 10がいよいよ発売開始となります。
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ラジオシティを使用したレンダリングでのマテリアル

ラジオシティを使用したレンダリングでのマテリアル

図6.7.1:色移りの例

ラジオシティ解析で面での光の反射を計算する際には面のマテリアル定義に含まれる[色][拡散反射]という2つのパラメータが影響します。

一定の照明の条件において、面の色は隣接する面に反射します。たとえば、白い壁の前にある上面が赤いテーブルに上部から光を投射すると、壁に赤色が一部反射します。この効果を色移りといいます(図6.7.1)。色は面のマテリアル定義に含まれています。

光の一部は面から拡散反射します。この量はほとんどの反射シェーダーでは[拡散の反射率]で定義されます。拡散がないシェーダーのパラメータは0と見なされます。

ラジオシティでは、拡散反射は面上では一定になります。つまり、拡散反射を反射マッピングでスケーリングしても、ラジオシティ解析では無視されます。通常、拡散反射の値は像が写実的に見える程度の範囲で設定してください。実際の反射では、拡散反射は入射光の10~90%です。拡散反射が0%(すべての光が吸収される)あるいは100%(すべての光が反射される)という状態は、現実にはありえません。一般的な面での拡散反射の値を以下に示します。

塗装した天井 60 - 90%
15 - 35%
アルミニウム 60 - 70%
50 - 80%
木の表面 30 - 50%

面の光沢が強く、高いスペキュラー反射を指定する必要がある場合を除き、通常はマテリアルで拡散反射の値を高く設定してください。

ラジオシティモデルでは[ピュアラジオシティ]を選択しないと、バンプマッピングの効果をレンダリングする際に制限があります。単純な照明モデルを使用するレンダリングでは、バンプマッピングにより生じる不規則な面をシミュレーションすることができます。バンプは、ほとんどの場合、面の法線方向に意図的に設定したディスターバンスに基づく、各ピクセルの拡散反射の計算から生成します。ラジオシティでは物理現象を正確にシミュレーションしますが、通常のディスターバンスは、実際には平坦な面のピクセルを擬似的に曲げる手法にすぎないため、こうした通常のディスターバンスをラジオシティ解析で生成することはできません。つまり、質感で使用されるバンプシェーダーの効果はラジオシティを使用したレンダリングの拡散反射では表示されません。ただし、バンプはスペキュラー反射または映り込み反射、および屈折透明度の結果として表示されます。

図6.7.2はラジオシティを使用したレンダリングでバンプがどのように表示されるかを示したものです。最初の画像はラジオシティを使用せず、単純な照明モデルを使用して生成したものです。壁の表面にブロックのバンプの拡散反射によるバンプが表示されています。床では床のマテリアルに適用された円形のバンプにより、映り込み反射が分断されています。球のホットスポット部分のバンプはスペキュラー反射の光により生成されています。2番目の画像は同じシーンをラジオシティ解析後にレンダリングしたものです。最初の画像では拡散反射により生成されていた壁のバンプは表示されていませんが、反射的な床と球のバンプは表示されています。

[ピュアラジオシティ]オプションを選択しないと、これが適用されます。他のオプションの場合、一次光源からの光を各ピクセルベースでレンダリング時に計算することによって、バンプマッピング効果を表現します。

a
b
図6.7.2:ラジオシティを (a)使用しない (b)使用した バンプの表示