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formZ 10 発売のご案内


Appleシリコンチップに対応した待望のformZ 10がいよいよ発売開始となります。
formZ 10の新機能についてはこちらをご覧ください。

30日間使用できるformZ 10体験版をご用意いたしました。ご希望の方は、こちらからお申し込みください。

V-Ray6 for formZ 発売のご案内


Appleシリコンチップに対応した待望のV-Ray6 for formZがいよいよ発売開始となります。
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光源の種類の適切な選択による明確な影の生成

光源の種類の適切な選択による明確な影の生成

メッシュの精度を低くするにはハードな影をできるだけ使用しないという方法もあります。これは適切な光源の種類を使用して実行することができます。筒状のかさ付きのテーブルランプを例にして説明します。ランプをモデリングするため、点光源をランプの中心に設定し、かさがシーンに投射する影を生成します。かさの上下の縁により生成される影の境界には、不自然さを防止するため精度の高いメッシュが必要です。以上の方法によるレンダリングを図7.1.3(a)に示します。

この例では、ランプの内側に上方向と下方向の2つのスポットライトを設定する方法の方が適しています。スポットライトのハイライトの角度を減衰の角度よりも若干小さくすることで、ソフトエッジを設定することができます。スポットライトがかさの縁と交差しないように並んでいる場合は、影を生成する必要はありません。また、スポットライトのソフトエッジでは、メッシュの精度を低くしても不自然さが生じません。この設定によるレンダリングを図7.1.3(b)に示します。

a
b
図7.1.3:(a)1個の点光源を使用してシミュレーションしたソフトな影
(b)2個のスポットライトを使用してシミュレーションしたソフトな影
図7.1.4:エリアライトを使用してシミュレーションしたソフトな影

ハードな影のエッジを防止する3番目の方法として、エリアライトの使用があります。1つの点から光が放射される他の種類の光源とは異なり、エリアライトでは、エリアライトのオブジェクトの面上でランダムに選択された複数の点から光が放射されます。したがって、面上の1つの点から放射される光により生じる影は他の点から放射される光によって緩和されます。図7.1.4は前述の例と同じランプを、かさをエリアライトにしてレンダリングしたものです。メッシュの精度は前述の例と同じですが、ラジオシティ解析で生成された画像に不自然さはありません。

エリアライトは、直射日光がない状況で窓から部屋に入る光をシミュレーションする際にも効率的に使用できます。この場合のエリアライトは外部環境に存在し、さまざまな強さで部屋に放射される方向性のない光を表します。その例が図7.1.5です。

図7.1.5:窓からとり入れた光として使用したエリアライト